「ピラミッドの頂:古代エジプト文明展」が上海で開幕、2つの古代文明の時空を越えた対話

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7月17日、上海博物館の人民広場館で「ピラミッドの頂:古代エジプト文明展」（以下、「文明展」）が正式に開幕し、7月19日に一般公開されました。同展ではエジプトの貴重な文物788点が中国の古代文物と時を同じくして展示されます。同展は2025年8月まで開催されます。

この「文明展」は、世界最大かつアジア最高レベルの古代エジプト文物の海外展示であり、古代エジプト文明の様々な時代の貴重な文物492組788点が一堂に会し、そのうち95%以上がアジア初公開のものです。今回の「文明展」は中国政府の博物館とエジプト政府の協力による初めてのものであり、13カ月にわたって開催され、観客に古代エジプト文明の姿や最新の考古学的発見を広く展示し、中国とエジプトの文明の相互理解を促進します。

「文明展」は人民広場館の1階にある3つの展示ホールを改装した3000平方メートルの空間に492組788点の古代エジプトの文物を展示しています。主にエジプト国立博物館、ルクソール博物館などのエジプトの重点博物館からの展示品であり、最新の出土品もあります。これらを１年以上にわたって展示し、「ファラオの国」「サッカラの秘密」「ツタンカーメンの世界」という3つのテーマ展示を通して古代エジプト文明をパノラマ的に紹介します。

中国とエジプトは共に悠久な歴史と、膨大な文化遺産を有する古代文明を持つ国です。「中国人は古代エジプトの文物を見ると、強く共鳴する感覚をもちます」と「文明展」のチーフキュレーターである上海外国語大学の顔海英教授は述べ、古代中国と古代エジプトは農耕文化、大河文化であり、多くの類似点があることを例に挙げました。巨視的には、「天人合一（天と人は本来一体であるという考え方）、来世を祈る」という宇宙観や哲学的信仰、「大一統（一統を尊ぶ）」の国家秩序の追求、自然との調和を愛する心などがあります。微視的には、想像力豊かな象形文字や、精巧な彫刻が施された儀式用具など、文化や芸術的な成果でも互いに類似していて興味深いです。

顔氏は、「同じ古代文明の末裔として、中国人が古代エジプト文明に興味をもつポイントや切り口は、西洋のそれとは当然大きく異なります」と言い、また、「『文明展』は、中国人がエジプト学を研究するためのもう一つの出発点であり、扉を押し開けます。より多くの中国の若者がエジプト学の研究の世界に加わり、東洋の視点で古代文明とぶつかり、『ファラオの国』の謎を探索すると信じています」と述べました。

エジプト観光考古省考古最高評議会事務局長のモハメド・イスマイル・ハレド氏は、「『文明展』は、古代エジプトの燦爛たる文明とエジプト社会の多面性を示しています。近年、エジプトは中国と考古学・文物交流に関する一連の協定を締結しており、今後も引き続き協力を推進し、友好を深めていきます」と述べました。また、「すべての展示品がエジプトの文化的なメッセンジャーとなり、中国の人々がエジプトに来て、エジプトの壮麗な文明を自ら体験するようにいざなう」ことに期待を寄せました。

7月17日、「ピラミッドの頂上:古代エジプト文明展」の開幕式は上海博物館の人民広場館で行われた。(写真・中国日報網)