外国人にとっての上海でのサイクリングの魅力
上海に暮らす外国人の間で、自転車に乗って街の魅力を探る人が増えています。サイクリングは単なる便利な移動手段であるだけでなく、現地の生活に溶け込み、その都市の文化を理解する大切な方法でもあります。

9月20日、サイクリングイベント「地元の人のように走ろう(Ride Like a Local)」に参加する外国人の集合写真
近年、上海のサイクリングのインフラは着実に整備されてきました。広々とした自転車専用道路は、自動車やバイクと分けられ、より安全で快適に走れるようになっています。シェア自転車は街の至る所にあり、スマホでQRコードをスキャンすればすぐに利用でき、ほとんど待つ必要がありません。忙しい都市生活者にとって、この移動手段は柔軟で効率的なだけでなく、リラックスと自由ももたらしてくれます。
コスタリカ出身の国際体験大使、エドウィン・モンテアレグレ(Edwin Montealegre)さんも、上海のサイクリング環境に深く感銘しました。「上海で自転車に乗るのは本当に便利です。自宅、オフィス、レストラン、どこの前でも簡単にシェア自転車が見つかります。それにとても安全で、それぞれが自分のスペースを保てるんです」。
上海で10年以上暮らすエジプト出身のマハムード・スレイマン(Mahmoud Soliman)教授もサイクリング愛好者のひとりです。彼はよく自転車で街を巡り、ときには愛犬を連れて走ることもあります。「上海はサイクリングにとても優しい町だと思います。ある区から別の区へ移動するのにもとても便利です」。
便利さと安全性に加え、エコや健康の観点からも多くの人が自転車を選んでいます。スレイマンさんは「シェア自転車のサービスが不断にアップグレードされていて、車体の快適性は向上し、解錠方法も簡単になり、体験がますます楽になっています」と話します。彼は、自転車利用が広がることは、二酸化炭素排出の削減に繋がるほか、上海が目指すグリーンで持続可能な都市という目標にも合致すると考えています。
初めて上海に来た外国人にとっても、このサイクリング文化に馴染むのは難しくありません。アリペイで位置情報を上海に設定すれば、美団単車などのシェア自転車サービスをすぐに利用できます。
サイクリングすれば、静かな「弄堂(路地裏)」、歴史の趣を残す石庫門、カフェが立ち並ぶ通り、木陰に包まれる緑道など、地下鉄やタクシーでは出会えない都市の細部に触れることができます。
こうしたことから、上海に住む多くの外国人が、自らのサイクリング体験を動画で記録しています。
ベルギー出身のミュージシャンであり、上海語の普及活動をしているトビアス(Tobias)さんは、シェア自転車に乗り、カメラを通して魔都・上海の朝ならではのサイクリング風景を映像に収め、上海の街角の新しいリズムや魅力を人々に伝えています。
「もし上海に24時間しか滞在できないとしたら、どう楽しみますか?」——ガイドのル・ゲルニック・クラリス(Clarisse Le Guernic)さんが、サイクリングや街角のユニークな風景探しを通じて、この都市の隠れた宝物を皆さんに案内します。その1つひとつの旅が、上海の本当の姿に近づけてくれるのです。
現代と伝統が交錯するこの都市で、自転車は単なる移動手段ではなく、人々を上海の街並み、建物、地域社会とリアルにつなぐ窓口でもあります。地元の住民であれ、新参者であれ、サイクリングは今やファッショナブルで環境に優しく、生活感あふれる都市の選択肢になりつつあります。