軌道交通の決済サービスの利便性と国内外乗客の搭乗体験をさらに向上させるため、上海地下鉄は中国銀聯、交通銀行、VISA、マスターカード（Mastercard）、アメリカンエキスプレス（American Express）、JCB及び中国人民銀行デジタル通貨運営機関などと連携し、6月14日からマグレブトレインで初めて銀行カード及びデジタル人民元ハードウェアウォレットによるタッチ決済乗車サービスの試験運営を開始し、今後は試験運営の状況を踏まえ、全路線網へと段階的に展開する方針です。

現在、外国人旅行者は海外の銀行カードまたはデジタル人民元を利用して上海マグレブトレインの運賃を支払うことが可能になりました。（写真提供・WeChat公式アカウント「上海地下鉄shmetro」）

上海は中国の最も重要な国際ゲートウェイシティの一つとして、毎年多くの外国人旅行者を受け入れています。彼らが中国に入国した後、マグレブトレインは最も速く都心部へアクセスできる「ファーストストップ」です。この施策により、外国人旅行者は入国後すぐにより便利な決済サービスを体験できます。

今回の試験運営では、少額決済認証免除機能に対応する銀聯・VISA・マスターカード（Mastercard）・アメリカンエキスプレス（American Express）・JCBなどの主要な非接触型ICカード、金融取引用ICカードの規格に準拠した各種モバイル決済サービス、及び中国人民銀行デジタル通貨研究所の基準に適合する各種形態のデジタル人民元ハードウェアウォレットによるタッチ決済に、改札機が対応できるようになりました。そのうち、デジタル人民元ハードウェアウォレットはICカード、モバイル決済、SIMカード、ウェアラブルデバイスなど多様な形態をカバーしており、多様な支払いオプションを提供するとともに、スマートフォンが圏外または電源オフの状態でも利用できます。

今回のマグレブトレインでの試験運営の開始に際し、運営側は試験運営と改善を並行して進めます。乗客は使用中に何らかの問題が発生した場合、もしくは試験運営を改善するアドバイスがある場合、その場でスタッフにフィードバックするか、カスタマーサービスへご連絡の上、該当カードの発行元へ直接お問い合わせください。一部の問い合わせ先をお紹介します。

　上海地下鉄監督ホットライン：（021）64370000

　銀聯カスタマーサービスホットライン：95516

　交通銀行カスタマーサービスホットライン：95559

　デジタル人民元カスタマーサービスホットライン：956196

上記のホットラインはすべて24時間体制で受け付けています。

今回の試験運営は、上海が推進するスマートモビリティのインフラ整備と国際化決済環境の高度化における重要施策の一つです。マグレブトレインは最初の試験運営路線として、今後の上海軌道交通ネットワーク全体への展開に向けた貴重な経験を蓄積し、包摂性と利便性を兼ね備えた都市軌道交通決済システムの構築に寄与します。

出典：WeChat公式アカウント「上海地下鉄shmetro」