上海発の中国舞劇「朱鷺」、日本で通算400回目の公演を迎える
4月8日夜、北海道の札幌文化芸術劇場にて、中国舞劇「朱鷺(トキ)」が誕生から通算400回目の公演を迎えました。
「朱鷺」第400回公演で応援グッズを掲げる観客たち(写真・澎湃新聞)
「朱鷺」は、2010年上海万博の日本館で紹介されたトキを保護したエピソードにインスピレーションを得て創作されました。プロデューサー兼芸術監督の陳飛華氏は、「かつて絶滅の危機に瀕していたトキが再び蘇ったのに心を動かされました。そして、人と自然の共生をテーマに、舞劇として伝えたいと思いました」と語りました。
「朱鷺」は古代・近代・現代の3幕の物語を通して、トキの繁栄から絶滅の危機、そして再び蘇るまでの運命の浮き沈みを描いています。それは単なる舞劇ではなく、人間と自然の関係を描いた叙事詩でもあります。
「朱鷺」の舞台写真(写真・澎湃新聞)
「朱鷺」の舞台写真(写真・澎湃新聞)
2014年の初演以来、「朱鷺」は中国各地で巡演されてきました。2015年、2017年、2021年には、それぞれ上海大劇院、上海国際舞踊センター、四川大劇院で第100回目、第200回目、第300回目の記念公演が行われました。
2014年10月には、東京の五反田劇場で「朱鷺」は日本初公演を行い、国際舞台にデビューしました。この10年間で、「朱鷺」は4回来日し、今回の巡演終了までに135回の公演を行う予定です。
「『朱鷺』を観て、周囲の自然環境をより大切にしたいと思いました」と、ある中国の観客は語りました。ある日本の観客はSNSに、「『朱鷺』は生命の奇跡と自然の偉大さを感じさせてくれました。それは言語の壁を超え、心に直接響きました」と投稿しました。
「朱鷺」第400回公演後の集合写真(写真・澎湃新聞)
2025年、「朱鷺」は66日間にわたり日本の28都道府県、30都市を巡り、計55回の公演を実施します。第400回公演終了後も「朱鷺」の旅は続き、大阪・関西万博とも連携し、中国の魅力を世界にアピールしていく予定です。
出典:澎湃新聞