海外帰国者の戸籍取得
上海市、『業務再開・操業再開に向けた人材特別支援措置に関する通知』を発表(Q&Aを添付)
生産・操業の再開をさらに推進し、社会・経済の発展に貢献できる人材の役割を十分に発揮させるために、上海市人力資源・社会保障局はこのほど、『業務再開・操業再開に向けた人材特別支援措置に関する通知』を発表しました。この通知は、生産と仕事の再開に携わる人材を支援する一連の特別措置を定めています。
よりオープンな環境で人材を誘致
通知では、2022年7月から2023年6月まで、人材誘致政策における「平均賃金」の項目については、現行の基準を引き続き参考とすることを明らかにしました。世界トップ50の大学を卒業した帰国者は、上海で常勤職に就いた後、社会保険加入の有無や支給期間に関係なく、戸籍(戸口)を取得できます。世界トップ50~100位の大学を卒業した帰国者は、上海で常勤職に就き、6ヶ月間社会保険料を納付した後、戸籍(戸口)を取得できます。
また、コロナの影響により、雇用主が遅くとも2022年末までに滞納した社会保険を納付した場合、企業の人材導入に影響を与えないことが通知で明確にされました。人材導入サービスにおいて、通知では人材導入のための「特別チャンネル」を設け、操業・仕事を再開する重点企業や海外の名門大学を卒業した帰国者の人材導入業務を優先します。コロナによる規制などの特別な状況に対しては、引き続き「書類の提出を延期し、オンラインで通常の手続きをする」という支援措置を実施します。
大卒者雇用を推進するためにより強力な特別就職プログラムを実施。
通知では、今後2年間、市の各機関が一般的な管理職や専門職、技術職の人材を公募する際に、大卒者を優先的に採用すると決められています。2022年度卒業生が年内に所属大学に戻り、技能レベルの認定を受け、職業技能向上補助金を受けることができます。
より効果的な市場ベースの人材配分を実現
通知では、上海市は人材サービス「伯楽賞」奨励プロジェクトの財政支援をさらに強化し、ヘッドハンティング会社が海外のハイレベル人材の選抜・採用を強化するよう指導し、コロナ対策、操業再開に携わった人材へのサポートを強化すると指摘されています。多くの公益人材サービスの無料提供が開始され、「情報提供・承諾」サービスモデルが実施されます。
さらに、通知は、高度人材のサービス提供、帰国した留学生のイノベーションおよび起業支援、専門技術人材の評価などの公共サービスなどを中心に、一連の特別支援を打ち出しています。
今後、上海市人力資源・社会保障局は引き続きオンラインプラットフォーム機能を活用し、相談と宣伝機能を強化し、「人材誘致と人材育成による発展支援」人材誘致政策宣伝シーズン活動を開始し、雇用主と大多数の人材に関連政策や申請要領を説明したりします。
Q&A
1.2022年7月に都市機関雇用者の平均給与が調整された後、上海市の人材導入に関連する市場ベースの評価基準も合わせて調整されますか。
市場ベースの評価(社会保険料の水準など)は、人材導入に対する複数の評価において最も重要な方法のひとつです。都会機関雇用者の平均給与が調整された後、2022年7月から2023年6月までの間、上海市の人材導入に関する政策(直接定住、転居、帰国留学生の定住、居留許可のポイント制など)で「平均給与」に関わる事項については、現行の基準水準を維持します。
2.コロナ禍で社会保険料の滞納が発生した場合、人材導入に関連する業務に支障は出ますか。
雇用主が、コロナが原因で2022年4月~11月分(3月~10月分に属する)の社会保険料を予定通り納付できず、遅くとも2022年末までに滞納した場合、納付完了後の人材導入関連業務に影響はありません。
3.海外の名門大学を卒業し、上海戸籍(戸口)を取得しようとする帰国留学生のための特別な支援政策はありますか。
帰国留学生戸籍(戸口)取得の基本条件を満たす上、世界トップ50の大学を卒業した留学生に対して、社会保険料納付の標準報酬月額と納付時間の要件を解除し、上海で常勤職に就いたら、直ちに戸籍(戸口)を申請することができます。世界トップ50~100位の大学を卒業した帰国子者は、上海で常勤職に就き、6ヶ月間社会保険料を納付した後、戸籍(戸口)を取得できます。
4.世界トップ50とトップ100の大学はどのような基準で決められますか。
関連部門はTHE世界大学ランキング、U.S.News& World Report版「世界のベスト大学ランキング」、QS世界大学ランキング、世界大学学術ランキングを参照して決めます。詳細は戸籍(戸口)申告システムに表示される大学リストに基づきます。
5.雇用機関の担当者が、コロナによる行動規制で短期間で現地に書類を提出できない場合、雇用主は人材誘致の業務をいかに行うべきですか。
人材導入「一網通弁」システムでオンライン受付された申請について、雇用主の所在する地域が中高リスク地域(まだ規制中の状態)であることを理由に、現地での書類提出ができない場合、雇用主が担当機関に申請書を提出した後、「書類の提出を延期し、オンラインで通常の手続きをする」という特別な支援措置が適用されます。オンライン審査に合格し、補足資料の提出が完了(要件を満たす)すると、直接公示に進むことができます(公示免除者を除く)。
6.どのような人が「特別チャンネル」の対象となりますか。
市内で仕事・操業を再開した重点企業のスタッフや、海外の名門大学に留学した人材などは「特別チャンネル」を通して戸籍(戸口)取得手続きを行うことができます。仕事と生産を再開した重点企業に対して、各区の人力資源・社会保障部門は地域の実情に応じて登録・推薦した後、優先的に処理できます。
7.上海市人力資源サービス「伯楽賞」奨励プロジェクトの応募方法は。
上海市人力資源サービス「伯楽賞」奨励プロジェクトは、各人力資源機関が自主申告し、各区の人力資源・社会保障局が資格を審査したうえ、上海市人力資源・社会保障局の専門家の評価を経て、受賞機関が決定されます。奨励金額は人材の分類によって決められます。A類人材を推薦し、かつ採用された場合、人力資源機関に50万元、B類人材を推薦し、かつ採用された場合人力資源機関に15万元が奨励されます。同一の人力資源機関に対して、合計で毎年最大100万元の奨励金を支給します。総額が100万元を超えた場合は、100万元を支給します。
8.帰国留学生の起業に対してどのような支援措置がありますか。
帰国留学生が起業した企業が直面している困難を軽減するために、各区の人力資源機関と帰国留学生起業園は、留学生の企業のための対応指導と追跡型サービスを強化し、園区内の企業のための家賃の減免や延納などの支援政策を実施します。同時に、帰国留学生の企業が創業組織に対する社会保険料補助、初起業者に対する一括補助、起業保証融資と利子補助などの上海市の起業支援政策を申請することをサポートします。
また、2022年、上海市人力資源・社会保障局は、「留在上海(Make Shanghai Your Home)」世界帰国留学生革新・起業大会などを開催し、帰国留学生の革新・起業の最新の成果を紹介し、帰国留学生の交流と関連プロジェクトマッチングを促すプラットフォームを構築します。受賞者は「浦江人材計画」に選ばれ、30万~50万元の資金を取得する機会があります。プロジェクト募集は近日中開始されます。興味ある方は、上海市人力資源・社会保障局の公式サイト、公式WeChatアカウントなどをフォローしてください。国内外の中国籍留学生の皆さまの申請をお待ちしております。
9.今年の「浦江人材計画」における帰国留学生への特別支援は何ですか。
まずは「浦江人材計画」のオンライン申請を実施し、申請の締め切りを延長し、コロナ対策の第一線で活躍される方、企業の革新型・起業型人材、若手人材を優先することです。第二に、まだ帰国していないが、上海市内にある企業の内定を取ったり、上海市帰国留学生起業園とプロジェクトを実施する合意に達したりする中国籍留学生の申告を励むことです。
10.大学や専門学校の卒業生の職業技能の向上を支援する取り組みはありますか。
あらゆる種類の職業技能レベル評価機関に、教育機関の学生を対象とした技能評価サービスを優先的に提供するよう奨励し、専門学校は複数のルートで卒業予定の学生を組織して職業技能レベル認定を参加させることを支援します。専門学校は、職業教育における優位性を最大限に発揮し、自校の同年度卒業予定の生徒の成績認定を実施する上で、徐々に市内の他の専門学校の関連専門分野の卒業予定の生徒に評価サービスを提供することを指導します。2022年12月31日までに、2022年度卒業生が母校に戻り、職業技能レベルの認定を受けることを支援します。認定取得者は、卒業年度から職業技能向上助成金を受けることができます。
11.従業員に対してオンライン職業技能研修を実施する企業は、補助金を受ける資格がありますか。
コロナの影響を受けた企業や社会団体などの雇用主は実際雇用された従業員に対し、その会社や団体の主要業務と関連する各種のオンライン職業研修を行った場合、研修補助金を受けることができます。各研修プログラムは24時間以上とし、1プログラムにつき1人当たり600元の助成金を直接に雇用主に支給します。2022年には、1人当たりの助成回数が1回から3回以内に増加されました。
12.職業技能向上補助金の拡大実施に含まれる項目は何ですか。補助額はいくらとなりますか。
職業技能向上活動を強力に推進し、より質の高い雇用を実現するため、国家職業資格カタログに掲載されている技能者の国家職業資格証明書のうち、生産安全、公共の安全、個人の健康、生命・財産の安全に密接に関連するものを、規定に従い、徐々に職業技能向上補助金の対象に取り入れます。
職業技能の向上に対する補助額は、初級労働者(5級)が1人当たり1,500元、中級労働者(4級)が1人当たり2,000元、上級労働者(3級)が1人当たり2,500元、技能士(2級)が1人当たり3,000元、上級技能士(1級)が1人当たり3,500元となり、等級を区別しない職業資格は1人当たり1,000元となります。
補助対象となる従業員には、職業技能向上補助金の80%を支給します。高等教育機関の卒業年度に中級以上の職業技能証明書を取得した学生には、補助金の80%を支給します。上海市に戸籍を持った障碍者、退役5年以内の元軍人及び個人事業主、就職困難者、失業者、被共済者、農村部の余った労働者、その他就職・失業登録をしていない者は、補助金の基準に従い、職業技能向上補助金の100%を受け取ることができます。
労働者は、証明書発行日の身分で補助金を受け取ります。証明書に記載された証明書の受領日は、証明書の発行日となります。