ポーラ美術館初の海外大規模展覧会、上海博物館東館での「印象派の宴」展のチケットが発売

japanese.shanghai.gov.cn| 2025-01-16

今年1月22日から4月21日まで、上海博物館は日本のポーラ美術館、日本経済新聞社と共同で「対話世界」文物アート展シリーズの第5弾となる「印象派の宴:ポーラ美術館コレクション 印象派から現代アートへ」を開催します。本展は2025年の開幕展として、上海博物館東館の第2、第3特別展示室にて開催され、ポーラ美術館初の海外での大規模展覧会となります。印象派の誕生から150年を経て、印象派芸術の発展と後世への広範な影響を俯瞰する上海博物館初の重要な展覧会でもあります。現在、展覧会の展示準備が行なわれています。

フィンセント・ファン・ゴッホ「ヴィグイラ運河のグレイズ橋」(写真・上海博物館)

この「印象派の宴」展では、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンから、マティス、ピカソなどの印象派・ポスト印象派の名作から、ウォルフガング・ティルマンス、杉本博司、草間弥生など現代アーティストの作品まで、30名以上の巨匠による70点近い名作が一堂に会します。この展覧会は、光と影、そして、自然を手掛かりに一瞬の美しさをとらえた印象派の優れた業績を展示するだけでなく、フォービスム、キュビスム、さらには現代美術におけるその連続性と革新性についても探ります。

展覧会は「アイスブレイク・ゲーム:リアリズム、バルビゾン派と印象派の前奏」「ダンスフロアの中心:印象派画展と印象派の誕生」「花火の輝き:新印象派とポスト印象派の台頭」「夜のネオン:印象派の以後モダニズムアート」「ポリフォニーの響き:東洋における西洋絵画」「余興のパーティー:現代美術における光と空間」という6つのセクションに分かれており、100年にわたる変遷のなかで芸術がどのように活力を持ち続け、新たな可能性を生み出してきたかを観客に提示します。展覧会の最後には、観客は単なる傍観者から芸術の変化の目撃者へと変貌するでしょう。

「上海博物館はこれまで多くの特別展を開催してきましたが、西洋絵画の展覧会は常に幅広い観客たちの好評を得てきました。2023年には『ボッティチェリからゴッホまで:イギリスナショナルギャラリー所蔵作品展』で、その2年後となる今回、上海博物館東館で初となる西洋絵画に焦点を当てた大規模な特別展を開催します」。上海市文化観光局の党組織メンバーで上海博物館の褚曉波館長は、「印象の宴」展は、印象派芸術の起源・発展・興盛を初めて教科書的に展示する展覧会であると紹介しました。「タイトルにある『宴』には、印象派の意味が込められているだけでなく、若者が好む活気に満ちたおもしろい言葉でもあります。展覧会をきっかけに、より多くの人が博物館に興味を持ち、若い観客を博物館に足を運んで展覧会を見るようになることを願っています」。

クロード・モネ「国会議事堂・ピンクシンフォニー」(写真・上海博物館)

とりわけ、2025年から2026年は、中日韓文化交流年であり、日本はアジアにおける印象派絵画の主要な所蔵国でもあります。「今回初めて、ポーラ美術館の歴年にわたる印象派と現代美術の優れたコレクションが中国にもたらされます。著名な画家、ジャンルの多様性、変革の大きさは前例のないものです」。褚氏は、すべての展示品は、日本のポーラ美術館のキュレーターチームが精選したものだと紹介し、「私たちは美術館の常設展の最も重要な展示品を全て選び出しました。美術館側も中国に最高のコレクションを送ることを望んでいます」と語りました。今回の展覧会は、東洋と西洋を繋ぐ芸術的な交流と衝突であるだけでなく、アジアの精妙な美術コレクションの素晴らしさを示すものでもあります。

展覧会は1月22日から4月21日まで上海博物館東館で開催される。(撮影・鐘菡/上観新聞)

ポーラ美術館の野口弘子館長はビデオメッセージで、ポーラ美術館のコレクションは、質・量ともに21世紀の日本を代表する私立美術館の一つであるとし、「この度の展覧会では、そのコレクションの中から作品を選りすぐり、内容的にもポーラ美術館のコレクションの特徴と魅力を最大限に引き出したものとなっています。すべての展示品が、画家の自然への愛情、光と色彩の表現への探求を体現しており精緻で調和の取れた美しさに満ちています」と述べました。

春節を控え、褚氏も全国の観客に「上海博物館人民広場のエジプト展はまだ盛況で、東館1階の特別展ホールではカルティエ展が開催中です。さらに間もなく開幕する印象派展を加えた、ミイラ、ジュエリー、絵画という3大展覧会が互いに輝きを放っています。上海以外からの観客も、この「印象派の宴」に参加し、春節期間中に上海博物館が提供する豊かな精神的な糧を楽しんでください」という招待状を出しました。

「印象派の宴: ポーラ美術館コレクション 印象派から現代アートへ」のチケットは実名制で販売され、即予約・即販売の形で行われます。1月13日16:00から販売開始され、観客はWeChatで「上博参観予約ミニプログラム」にログインし、購入することができます。チケットは正規料金チケット(80元)と割引チケット(40元)の2種類があります。

展覧会名:「印象派の宴: ポーラ美術館コレクション印象派芸術展」

会期:2025年1月22日~4月21日(火曜日休館、祝日を除く)

会場:上海博物館東館第2、第3特別展示室

チケット情報:正規料金チケット80元、割引チケット40元。チケットは、上海博物館公式WeChatミニプログラムと会場のチケット売場にて販売されます。

出典:上観新聞(Shanghai Observer)