伝統的な無形文化遺産からトレンド国産ブランドまで——世界中の観光客を魅了する「メイド・イン・チャイナ」
今年の春節期間中、上海では「出国時税金還付」サービスの海外利用者数が大幅に増加しました。中には40箱分もの商品を購入して帰国する外国人観光客も現れるなど、現在のインバウンド消費の活況を呈しています。デザイナーズブランドの服飾から無形文化遺産をモチーフにした文化クリエイティブ製品、さらには中国の伝統要素を取り入れたアートトイまで、外国人観光客の「中国での買い物リスト」は今や多様化しています。こうした動きには中国ブランドの価値と中国文化の魅力が着実に向上していることがうかがえます。
かつて、外国人が持ち帰る「中国のお土産」といえば、茶葉やシルク、パンダのぬいぐるみといった定番の記念品が主流でした。しかし現在では、アートトイや無形文化遺産をモチーフにした工芸品、文化クリエイティブ製品といった「新たなお土産」が、外国人観光客の間で人気が広がっています。
中国発のアートトイブランド「ポップマート(POP MART)」は、いまや多くの外国人観光客にとっての「中国で絶対買うべき新定番」とされています。海外より手頃な価格はもちろん、中国ならではの限定商品の存在もコレクターの心をくすぐります。日中は中国輸出入商品交易会(広州交易会)の会場で商談を進めていた海外バイヤーが、仕事を終えた後すぐ店舗に駆け込み、娘のために人気のLABUBUを買い求める姿も珍しくありません。また、あるコロンビアのネットユーザーがSNSで「父が今広州にいるんだけど、ポップマートの店ってあるかな?」と助けを求める投稿も話題となりました。かつてミッキーマウスを集めていた消費者が、いまやLABUBUを求めている動きは、世界の潮流は今まさに中国発のカルチャーが牽引していることを示しています。
上海、POP MARTグローバル旗艦店(写真提供・IC)
また、国産ゲームの枠を超えて世界的な社会現象となった『黒神話:悟空』に登場する「中国風」の文化要素も海外のファンを魅了しています。ある海外プレイヤーがSNSで彼女に贈られた中国で購入した「ゲーム内アイテムと同じデザインのひょうたん型水筒」の写真を投稿したところ、コメント欄は瞬く間に羨望の声で溢れかえりました。
外国人観光客が惹かれているのは最新のトレンドだけでなく、伝統的な「古き良きもの」もまた新たな輝きを放っています。動画プラットフォームのビリビリ(bilibili)やユーチューブ(YouTube)では、中国の伝統的な竹編み技法の動画が数千万回再生されるほどの人気を博しています。中国では日常的な竹製のすくいザルが、海外のECサイトでは22ドルという高値で取引され、数千万元規模の売上高を記録したこともあります。こうした環境に優しく実用的な伝統工芸品は、海外消費者にとって魅力的な存在となっています。
さらに、中国伝統衣装の「漢服」や「馬面裙(マミアン・スカート)」も流行っています。TikTokなどのSNSでは、漢服を身にまとい、北京の故宮や西安の城壁を背景に、記念撮影を楽しむ外国人インフルエンサーの姿が数多く見られます。また、ニューヨークの漢服コミュニティによる無料試着イベントには長蛇の列ができるなど、たった一着の衣装が、中国伝統文化に興味を持つ海外の人々にとって東洋的なライフスタイルを体験するきっかけとなっています。
データによると、今年の春節期間(2月15日~23日)だけで、上海の出入国者数は延べ113万1000人に達し、1日平均は約12万5700人でした。また、上海の税関における出国時税金還付手続きの取扱件数は計5640件で、1日平均626件と、2025年の同時期に比べて約3倍増加しました。このうち、上海浦東国際空港では5007件の税還付申請が受理され、その税金還付額が773万3000元に上りました。こうした好調なデータは、外国人観光客の「中国での消費ブーム」を如実に物語っています。
出典:新民晩報、上観新聞