外国人個人所得税の優遇措置:「特別追加控除」と「手当等の非課税措置」、どちらを選択すべきか?

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上海では家を借りたり、子どもの教育費を負担したりする場合、どのような個人所得税の優遇措置を受けられるのでしょうか。

中国において、「居住者(居民個人)」に該当する要件を満たす外国人は、個人所得税の優遇措置として「特別追加控除(専項附加控除)」または規定に基づく「各種手当等の非課税措置」のいずれかの適用を選択できます。ただし、両方の優遇措置を併用することはできず、一度選択すると、同一納税年度内に変更することができません。

両措置にはどのような違いがあり、優遇を受けるにはどのような条件を満たす必要があるのでしょうか。上海市税務局の解説動画をご覧ください。

選択肢1:個人所得税の「特別追加控除(専項附加控除)」

要件を満たす納税者は、規定に基づいて「特別追加控除」を適用し、課税所得額を引き下げることができます。なお、以下に示す金額は所得金額から差し引かれる控除額であり、納税額から直接減額される金額ではありません。

7項目の特別追加控除と主な控除基準

1. 3歳未満の乳幼児の養育

乳幼児1人につき月額2000元を控除できます。適用期間は、出生した月から満3歳に達する前月までとなります。

2. 子どもの教育

規定に該当する就学前教育および全日制の学校教育にかかる支出について、子ども1人につき月額2000元を控除できます。

3. 継続教育

中国国内で学歴・学位取得を目的とする継続教育を受ける場合、月額400元を控除できます。適用期間は、同一の学歴・学位に対する適用期間は最長48か月です。

また、規定に該当する職業資格取得のための継続教育については、関連資格証明書を取得した年に3600元を控除できます。

4. 高額医療費

1つの納税年度内に発生した基本医療保険の対象となる医療費のうち、保険給付を差し引いた後の自己負担額で、「基本医療保険適用目録」(「医薬品目録」「診療項目・医療材料目録」「医療サービス施設目録」の3つで構成)の範囲内で累計1万5000元を超えた部分について、年間80000元を上限として実額に基づき控除できます。

5. 住宅ローン利息

中国国内で住宅を購入した際に発生した、規定に該当する初回住宅ローンの利息について、月額1000元を控除できます。適用期間は最長240か月です。

6. 住宅賃料

主な勤務都市に自己所有の住宅を保有していない場合に発生した賃料支出について、都市の区分に応じて月額1500元、1100元または800元を控除できます。上海市の場合は月額1500元です。なお、配偶者が納税人の主な勤務都市に自己所有の住宅を持っている場合も、この控除は適用されません。

7. 高齢者扶養

満60歳以上の父母など、規定に該当する扶養親族 を扶養している場合、一人っ子は月額3000元を控除できます。兄弟姉妹がいる場合は、共同で月額3000元を控除でき、1人当たりの控除額は月額1500元が上限となります。

特別追加控除を適用する際の注意事項:

•      子どもの教育および3歳未満の乳幼児の養育に関する控除は、父母のいずれか一方が控除額の100%を適用するか、双方がそれぞれ半額ずつ適用するかを選択できます。父母双方がそれぞれ月額2000元ずつ控除を受けられるわけではありません。

•      納税者本人とその配偶者は、同一納税年度内に住宅ローン利息と住宅賃料の特別追加控除を重複して受けることはできません。

•      高額医療費の特別追加控除を適用する場合は、翌年3月1日から6月30日までの間に、納税者本人が納税申告地を管轄する税務当局で所得税の確定申告を行い、その際に控除を申請する必要があります。

一方、子どもの教育、継続教育、住宅ローン利息、住宅賃料、高齢者扶養、3歳未満の乳幼児の養育に関する控除については、適用条件を満たした時点から手続きを行うことができます。具体的には、給与・賃金を支払う「源泉徴収義務者 」に必要な控除情報を提出すれば、毎月の給与からの源泉徴収をする時に、その年に適用される累計控除額を反映してもらうことができます。

また、翌年3月1日から6月30日までの間に、納税申告地を管轄する税務当局で所得税の確定申告を行い、その際に控除を申請することも可能です。

方法2:外国人向けの「手当等の非課税措置 」

外国人が以下の手当等を取得する場合、所定の条件を満たせば、合理的な部分については個人所得税が非課税となります。

1. 住宅手当・食事手当・クリーニング代

現金以外の方式か、実費精算 の方式で取得し、有効な証憑の提出が必要です。

2. 引越し費用

中国での就職または離職に伴って発生した費用が対象となります。実費精算の方式により受給し、有効な証憑を提出する必要があります。なお、引越し費用の名目で毎月または定期的に支給される金額は、給与所得として課税されます。

3. 国内・国外出張手当

合理的な基準に基づいて取得し、出張時の交通費や宿泊費の領収書、または企業が出張を手配したことに関する計画書などを提出する必要です。

4. 一時帰国手当(親族訪問費)

中国での勤務地と家庭所在地(配偶者または父母の居住地を含む)との間の本人の交通費に限られ、年2回まで適用されます。また、関連する交通出費の証憑を提出する必要があります。

5. 語学研修費・子どもの教育費

本人が中国国内で語学研修を受ける場合、または子どもが中国国内で教育を受ける場合に受給する関連手当が対象となります。費用の証憑および研修・教育期間を証明する資料の提出が必要です。

政策の適用期限

「外国籍個人の補助・手当の個人所得税政策の延長実施に関する公告」(財政部・税務総局公告2023年第29号) に基づき、同措置は2027年12月31日まで実施されます。

※ 上記日本語翻訳は参考用です。正式な内容は中国語版をご確認ください。両言語版の間に相違がある場合、中国語版が優先されます。