上海語

japanese.shanghai.gov.cn| 2024-03-30

上海語は上海市とその周辺地域で使われている方言です。

上海語は他の呉語と同様、標準中国語などの他の中国語方言とはほとんど通じません。英語の「Shanghainese」(上海語)はすべての呉語を指すことがありますが、他の呉語とも部分的にしか通じません。

北部呉語の代表的な方言である上海語は、北部呉語の使用地域全体(江蘇省南部、浙江省北部)の語彙と表現をも含んでいます。約1400万人の話者を持つ上海語は、呉語の中でも影響力が最も高い方言であり、かつては長江デルタ全域の共通語でした。

上海語は、北京語や広東語とは発音が大きく異なり、他の中国語方言にはない音もいくつかあります。その語彙はほぼ同じですが、具体的な単語やフレーズにはかなりの違いがあります。

近年、上海語の独特な価値が次第に認められるとともに、その保護にも関心が寄せられてきて、上海語に復活の兆しが見られています。現在、一部の幼稚園や語学団体で公開授業が行われており、テレビ番組(方言を使う地方風バラエティ「新老娘舅」シリーズなど)や「七十二家房客」や「おおざっぱな親」といった方言の名作が人気を取り戻しています。

次の例を読むと、方言の魅力が少しお分かりになるのでしょう。

上海語では、飲み物を「飲んだり」、タバコを「吸ったり」するのではなく、両方とも「チー」(食べる)のです。上海語では、標準中国語の「ブサンブシ」(3つでも4つでもない、信頼できないという意味)は「ブアイブサン」(2つでも3つでもない)になります。標準中国語では耐え難いことを「ショウリャオ」(我慢できない)と言われるが、上海語では「チーシャオ」(消化できない)と言われます。上海語では、泥棒は「ゼイグートウ」(骨の髄まで悪い)と言われます。上海語の「チンチーシャンフォ」という表現は、文字通りの「ご馳走する」という意味ではなく、実際は「殴るぞ」という脅しの表現です。上海語で「リンチン」とは、無知で頑固であることを意味します。また、上海語の場合で顔や髪などを「洗う」のではなく、「ダア」(叩く)のです。