国際輸送センター
上海港は国際海上輸送ハブ港としての地位を固めており、中国本土で最も多いコンテナ航路、港湾、1日当たりの船舶数を有しています。(写真・ CFP)
1990年代に中国国務院は上海の深水港を中核とし、浙江省と江蘇省の港湾を支えとする国際海上輸送センターの建設戦略を承認して以来、上海は国際的な輸送センターになるというビジョンを追求してきました。そして、このビジョンは長年の発展を経て、国際海上輸送センター建設の第14次5カ年計画(2021-2025年)でより明確にされました。上海は2025 年までに世界一流の国際輸送センターとしての地位を確立するため、サービス、影響力、革新力、競争力の強化に力を入れ続けています。
主要成果とハイライト
上海港は14年連続で世界トップのコンテナ港の地位を維持しており、2023年には過去最高となる4916万TEU(20フィート標準コンテナ)を取り扱いました。上海空港の貨物と郵便の処理量は依然として世界第3 位を維持しています。
2023年の新華社・バルト海国際海運センター発展(ISCD)指数では、上海が3位にランクインし、シンガポールやロンドンなどのトップ輸送センターとの差を縮めています。さらに、上海空港の旅客取扱量は2023年に9675万人に達し、中国初の国産大型クルーズ船「アドラ・マジック・シティ」が1月1日に上海から初の商業航海を行いました。
たくさんの国内外の輸送会社が上海に拠点を置いており、これは世界的な海事ハブとしての上海の重要性の高まりを反映しています。
上海海運取引所
世界海運と指数の中央プラットフォームである上海海運取引所は、運賃と船舶取引情報の交流を促進しています。取引所が追跡する貨物指数は、世界海運市場の重要な指標です。最も注目すべきは、中国初の海運指数先物が2023年に取引を開始したことです。
沿革と目標
1990 年代以来、上海は国際航空・海運ハブになるというビジョンを追求してきました。
1996年、中国国務院は上海の深水港を中核とし、浙江省と江蘇省の港湾を支えとする国際海上輸送センターの建設戦略を承認ました。
この目標は2001年5月と2009年4月に国務院によってさらに明確化されました。
2021年7月、上海は国際輸送センターの第14次五カ年計画(2021~25年)を発表し、2025年までにサービス、影響力、革新力、競争力の強化に重点を置いた新たな発展パターンを確立するという目標を決めました。
上海は便利で効率的・開放的・グリーンでスマートな世界レベルの国際輸送センターになることを目指しています。
更新日:2024年4月12日
情報源:上海市政府活動報告書、上海概覧2024