9月11日、「芸術外灘・2025外灘国際芸術祭」が正式に開幕しました。今回の芸術祭は「芸起外灘見（芸術と共に外灘で出会う）」をテーマに、11月26日まで開催されます。

開幕日には、オランダ人アーティストBerndnaut Smilde氏が外灘源で代表作シリーズ「Nimbus」の創作過程を実演しました。同氏は霧吹きを使って空中に水を吹きかけ、湿度を微妙に調整することで、室内に「雲」が突然現れ、十数秒で消え去る様子を披露しました。

Berndnaut Smilde氏によると、「Nimbus」の創作は毎回異なり、現場の状況に応じて調整が行われます。「雲はどこにでも現れる可能性があります。それは移動し、浮遊する存在だからです。しかし、異なる文化や伝統の中で『雲』が特別な意味を持っています」と語りました。また、彼は10年前に上海を訪れたことがあり、今回の「再訪」も、彼の心を躍らせる体験となりました。彼にとって、「Nimbus」は単なる芸術作品ではなく、上海への深い敬意の表れでもあります。

黄浦区文化観光局の王莉副局長は、このパフォーマンスは「一瞬の風景」で「百年の都市」との対話を意図しており、上海の文化芸術史における数々の輝かしい瞬間を象徴すると説明しました。このようにして、「芸術外灘・2025外灘国際芸術祭」の幕が開かれ、会場ではBerndnaut Smilde氏に「芸術外灘PR大使」の称号が授与されました。

Berndnaut Smilde氏の創作過程を見学している観客（写真提供・匿名）

2022年に芸術外灘ブランドの構築を開始して以来、外灘国際芸術祭の影響力は拡大し続けており、大衆からの支持と業界での評価を獲得しています。今回の外灘国際芸術祭では、文化・商業・観光・展覧会・公演などの多様なリソースを統合し、市民と観光客に多彩な芸術の饗宴を提供しています。

「ダリ×老市府：始まり」のポスター（写真提供・主催者）

特に注目される展覧会は、ダリ・ユニバースと外灘老市府が共同で企画した大型芸術展「ダリ×老市府：始まり」です。本展では、シュルレアリスムの巨匠、サルバドール・ダリの作品149点を厳選し、彫刻、版画、ジュエリー、ガラス工芸、金細工、家具、衣類などのカテゴリーを網羅しています。その中でも、多数のジュエリーと彫刻は中国での初展示となるほか、都市のシンボルとなるような大型彫刻「Dance of Time I」と「Horse Saddled With Time」も登場します。

今年、芸術外灘は新たな「芸術外灘共通チケット」を発売しました。これは黄浦区内にある13の主要芸術機関、7店の高級ホテルと特色ある飲食店、3つの都市散策コースを統合したもので、「1枚で全て楽しめる」仕組みにより、「展示・娯楽・飲食・交通」の融合型循環システムを構築しています。これにより、年間を通じた持続可能な文化観光消費ルートが創出されます。

出典：WeChat公式アカウント「上海黄浦」、上観新聞