2026上海マラソン30周年、4つの構造的アップグレード

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2026年12月6日、上海マラソンは節目となる30周年記念大会を迎えます。今年11月30日、上海マラソン組織委員会は記者会見を開き、来年の大会に関する一連の改革方針を発表しました。

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11月30日、2025年上海マラソン(写真・上海マラソン)

大会構造の戦略的な調整から、全体規模の慎重な拡大検討、そして30周年ならではの文化的企画と国際交流など、2026年の上海マラソンは「ランナー至上」を基本理念に、さまざまな方面にわたる以下のアップグレードを行います。

1.大会構造の改善、5kmフィットネスランを独立開催

今年の上海マラソンではフィットネスラン(5㎞)が取りやめになりましたが、来年の種目設定に対するランナーの関心に対し、組織委員会は明確な答えを出しました。それは、2026年から、従来の5kmフィットネスランは独立した大会として単独開催され、フルマラソン前日の12月5日に実施されます。

この調整は、トップレベルのマラソン競技と市民の参加型イベントを明確に分け、補完関係を築くことを目的としています。調整後、フルマラソンはハイレベル競技とシリアスランナーの専門的ニーズにより焦点を当て、国際的なWMM(ワールドマラソンメジャーズ)候補大会としての競技レベルを確保します。一方、独立した5km大会は、市民や初心者ランナーに広く開かれた「国民的フィットネス」推進を実践する舞台となります。

新しい5km大会には「親しみやすいコース設計」「儀式感はそのまま」「都市のミニ旅行体験」という3つの特徴が掲げられています。

2.ランナーの熱意に応え、大会規模を慎重に拡大

「抽選に当たるのが極めて難しい」というのは近年の上海マラソンの避けて通れない話題であり、大会の影響力と魅力が年々高まっていることを反映しています。これに対し、上海市体育局の羅文樺副局長は記者の質問に対し、「組織委員会は2026年に大会の規模を拡大する案を検討しています」と、前向きな姿勢を示しました。

羅氏によれば、組織委員会はスタート・ゴール地点、コース収容力、警備体制、補給配布、ボランティア育成など大会の全プロセスについて、細かく再評価を進めており、コントロール可能な範囲で規模を拡大しつつ、ランナーの参加体験と安全保障がさらに向上するよう取り組んでいるとのことです。

3.30周年記念企画、芸術コラボと国際的募集イベント

2026年は上海マラソンの30周年であり、干支では丙午(ひのえうま)に当たる年でもあります。東浩蘭生(グループ)有限公司の周瑾副総裁は、組織委員会は文化・芸術・記憶を融合させた特別な祝賀イベントを企画していると明らかにしました。

中でも最も注目されるのは、徐悲鴻美術館との特別コラボです。組織委員会は、徐悲鴻が描いた力強く生命力に満ちた駿馬の名画をモチーフに、芸術性とコレクション価値の高い30周年記念メダルを共同制作します。このメダルは「駿馬のように走り、走り続ける」スポーツ精神を象徴し、上海文化とスポーツ・アートの魅力をつなぐ特別なものとなるでしょう。

さらに、「あなたと上海マラソン」写真・物語の募集や、新大会ロゴの募集の2つの世界規模での公募も行われる予定です。

4.「スポーツ+文化観光」融合、国際ツーリズムランナープログラムをアップグレード

大会の国際化レベルをさらに高め、より多くの海外ランナーを惹きつけるため、上海マラソン独自の「国際ツーリズムランナー(ITP)」プログラムも30周年を機にアップグレードされます。周瑾氏によれば、このプログラムは大会の核となるリソースと専門的な観光サービスを統合し、海外ランナーに「出場手続きの便利さ+多様な体験」を提供するワンストップサービスになるといいます。

出典:新民晩報、解放日報、上観新聞

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