海外SNSで漢服ブーム、外国人が続々と盛装で記念撮影
この間の端午節の連休期間中、上海松江で行われたシティウォークイベントでは、多数の外国人がチャイナドレスや唐装に着替え、路地裏や史跡を巡って記念撮影をする姿が見られていました。このような光景は、今や中国の観光地図における独特の風景となっています。それと同時に、漢服写真も外国人たちを魅了しています。上海徐匯区のある漢服館では多くの外国人を受け入れており、店主は「外国人女性に漢服を着付け、メイクを施すお手伝いができて、漢服が世界に広まり、ますます多くの外国人に愛されるのを見て、本当に嬉しい」と話しました。
「漢服写真ブーム」はすでに海外SNSでブームを巻き起こしており、ますます多くの外国人観光客がソーシャルメディアで漢服の体験を共有しています。
上海・田子坊の茶館では、フランス人ブロガーが扇子で顔の半分を隠し、「文人スタイル」の写真を撮影し、ウィットに富んだキャプションを添えて投稿しました。ドイツ人ブロガーの呉雨翔(中国語名)さんは両親を連れて明代様式の真紅の婚礼衣装の漢服ウェディングフォトを撮影しました。母親が中国風の鳳冠をつけ、華やかな刺繡を施した肩掛けをまとった姿を見て、彼は「美しさに国境はない」と感嘆しました。フランス出身のエリオットさんは以前、ルーブル美術館前で漢服を着た中国人観光客を目にしたことをきっかけに、この伝統衣装に強い関心を抱くようになりました。今年の中国旅行では、漢服を体験することが彼の「やりたいことリスト」の一つです。

上海の朱家角古鎮で漢服を身にまとって粽作りを体験しているアメリカ人ダグラスさん
大都市の人気スポットから観光地の店舗に至るまで、漢服レンタル、メイク・ヘアスタイル、撮影がセットになった「オールインワンサービス」が人気を集めています。外国人観光客のニーズに応えるため、多くの店舗がバイリンガルサービスや大きいサイズの漢服のほか、ヘアカラースプレーで金髪に染めて異国情緒を添えるなど、外国人向け特別スタイリングのサービスも提供しています。
外国人が漢服に魅了されるようになっている理由は何でしょう?精巧な刺繍、優雅にたなびく裾、複雑な着こなし方は、外国人たちを魅了しています。多くの外国人女性は、漢服を着るとまるで「仙女」になったようだと感動の声を上げています。また、「東洋の美学を身にまとった体験は、博物館で数百年も前の中国の服飾を見るだけよりも、ずっと心が震えるものだ」と評価した外国人もいます。
外国人たちが漢服を身にまとい、指先でチャイナボタンや刺繍を撫でる時、彼らが触れているのは東洋の美学だけでなく、中国文化そのものの温もりなのです。肌の色の違いを超えたこの衣装体験は、漢服を「中国の伝統文化」から「世界をつなぐファッション言語」へと昇華させています。
出典:上観新聞