2024年の上海の文化芸術ライフを振り返る
2024年、上海の良質な芸術創作は新たな高みに達しました。2024年11月末までに、上海の計27作品が38の国家レベルの賞を受賞し、38の舞台芸術作品が中央宣伝部、文化観光部の重要創作・演出リストに選ばれ、7部門で11作品が中央宣伝部第17回精神文明建設「5つの一プロジェクト」優秀作品賞を受賞し、受賞数は過去最多となりました。上海で製作された26の映像作品(テレビドラマ11本、ネットドラマ15本)が中央テレビと5大衛星テレビ局、4大ショートビデオプラットフォームで放送されました。『天下国家の道理』など4つの書籍が中央宣伝部の年間「中国の良書」に選ばれ、年間テーマ別出版物に7タイトルが選ばれ、全国の地方で第1位となりました。
テレビドラマ『繁花』(写真・新民晩報)
その中でも、上海のオリジナルで、上海で撮影・製作されたテレビドラマ『繁花』は、上海の物語を語り、上海の精神を紹介し、上海の歴史を振り返ることで、上海の視聴者の集団記憶をフルに呼び起こし、全国の視聴者の上海に対する関心と議論を再び喚起しました。「至真園」のある黄河路や「夜東京」のある進賢路を訪れた観光客は、1990年代の上海のかつての姿に触れ、上海の多様な文化と開放的な特徴に触れました。
映画『ハー・ストーリー』(写真・新民晩報)
「文化・博物館観光」という点では、2023年末までに、上海には165の博物館があり、人口15万1000人あたり1つの博物館があります。上海市の美術館リストには計100の美術館があり、その数は全国トップクラスです。この1年間で、上海博物館・東館が全面的にオープンし、「大博物館プラン」は着実に実現されており、博物館ブームが続いています。また、上海の「新アートスペース」チームは30に拡大し、都市の中に点在し、市民の生活に溶け込み、芸術と市民の間の壁を壊し続けています。この1年で、博物館巡りは上海市民の日常的なレジャーとなり、博物館は国内外の観光客が上海の文化を体験できる良い場所となり、上海のイメージの鮮やかな名刺となっています。
「ピラミッドの頂」大型展覧会(撮影・王凱/新民晩報)
2024年、上海市の博物館では、豊富なテーマで様々な展示が行われ、「文化・博物館観光」ブームを巻き起こしました。例えば、上海博物館は「何以中国(The Essence of China)」文物・考古学展シリーズの第3展として、「輝く中国の星:三星堆・金沙古蜀文明展」を開催し、延べ100万人以上の来場者を迎えました。また、「世界との対話(A Dialogue with the World )」シリーズの第4展として、「ピラミッドの頂・古代エジプト文明展」が7月19日に一般公開され、10月末までの来場者は延べ80万人以上に達し、そのうち7割近くが市外からの来場者でした。中国共産党第1回全国代表大会跡記念館が開催した「偉大なる飛躍:マルクス主義の中国化時代化文物史料特別展」には、延べ43万人が来場しました。上海自然博物館が開催した「地球の宝物:クリスタル伝説展」には、延べ25万人以上が来場しました。次々と開催されるこれらの大型の文化・博物展は、多くの人々が上海に来るきっかけとなっています。博物館は中国文化を展示する重要な窓口、世界の異なる文明と対話するための重要なプラットフォーム、世界が中国を観察する重要な媒体として、上海市の文化ソフトパワーと中国文化の影響力を総合的に高める重要な支えとなっています。
「何以敦煌」展(撮影・王凱/新民晩報)
また、上海は文化観光消費をけん引するために、国際映画祭、上海ツーリズムフェスティバル、中国上海国際芸術フェスティバル、上海国際アートフェアなどのブランドのフェスティバルや展覧会の対外的な波及効果を高めています。上海国際芸術フェスティバルは1か月以上開催され、世界のトップクラスの芸術団体が上海を訪れました。イギリスの指揮者アントニオ・パッパーノとピアノ界の「スター」王羽佳、ネルソンズ指揮のウィーンフィルハーモニー管弦楽団、ソーチエフ指揮のミュンヘンフィルハーモニー管弦楽団、ロシアの「バレエ双子星」モスクワ・ボリショイバレエ団とマリインスキーバレエ団、ピナ・バウシュ版『春の祭』、モンテカルロバレエ団などが上海にやってきて、次々と素晴らしい公演を披露ししました。
上海展覧センターで「非凡なベートーヴェン」が奏でられた(撮影・王凱/新民晩報)
世界的に有名な芸術団と芸術家は、観客たちを惹きつけました。2024年の中国上海国際芸術フェスティバルは、他省市からの観客が約24%、海外(香港・マカオ・台湾地域を含む)からの観客が約8%を占めました。国際芸術フェスティバルだけでなく、上海の公演市場も人気で、上半期だけで市内で2万2000の商業公演(歌舞エンターテイメント施設を除く)が行われ、観客数は延べ約991万6000人、興行収入は約16億9000万元に達しました。大型イベントとしては、61の大型コンサートと3つの音楽祭(格子旗カーニバル、辰山草地ラジオ音楽祭など)が計122回開催され、延べ128万人以上の観客を惹きつけ、そのうち65%が上海市外からの観客でした。公演市場の人気は、周辺の商業エリアの販売もけん引し、演芸大世界、虹口サッカー場、静安体育センター、メルセデス・ベンツ文化センターなどの公演会場周辺の商業エリアの消費額が大きく増加したことは特筆に値します。
出典:新民晩報