上海のペット経済、商業・文化観光・文化クリエイティブ産業と融合を深化
猫カフェは、猫との触れ合いをコーヒーやお茶、ボードゲームなどのサービスと組み合わせた体験型施設です。最初は1998年に中国・台北市で登場し、その後は日本などへ広がり、2011年に広州で中国本土初の猫カフェがオープンしました。現在、テンポが速く、若者消費層が多い上海では、猫カフェは多様な形態へと発展し、独自の「上海猫カフェマップ」を形成しており、さまざまな人々の「自分を癒したい」というニーズに、きめ細かく応える新たな消費スタイルとして定着しつつあります。
上海の猫カフェは、そのスタイルも価格帯も雰囲気もそれぞれ異なり、さまざまな人々の好みに応えることができます。ある重度の猫好きの若者は、お気に入りの店を次々と挙げてくれました。閔行区莘荘にある1500平方メートル以上の3階建てのペット基地は、猫エリアと犬エリアが分かれており、猫だけで200匹以上おり、まるで小さなペットパークのようだといいます。また、朱家角にある猫カフェは川沿いに建てられ、飲み物一杯を注文すれば午後をゆっくり過ごせ、ペットが時折かわいらしい芸を披露してくれます。黄浦区・田子坊にある猫カフェでは、毎日十数匹の猫たちが一緒にごはんを食べる「お食事タイムセレモニー」が名物となっており、店内にはボードゲームスペースも設けられており、平日の退社後には特典も提供されています。
慌ただしい都会暮らし、職場での大きなプレッシャー、一人暮らしの孤独感といった環境の中で、現代人には感情を解放するはけ口が求められています。心理学の研究によると、ペットとの触れ合いはストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げることができ、効果は有酸素運動に匹敵するとの見方もあります。自宅で猫を飼えない賃借族、学業のプレッシャーが大きい学生、忙しいビジネスパーソンにとって、猫カフェはコストが低く、利便性が高いことから、彼らに安らぎと癒しを与える選択肢となっています。
「スマホにはお客さんの連絡先が数百件も入っていて、十数人の常連客とよくやり取りしています」とある猫カフェの店長は語りました。彼女が最も印象に残っているのは、友人の紹介で5~6回店内に通い、気に入ったメインクーンの子猫を引き取った女子大学生のことです。猫がそばにいてくれたことで、彼女の心の曇りが徐々に晴れていったといいます。また、オーストリアから来た観光客の話も印象的です。たった2時間の体験でオリエンタルショートヘアの猫と深い縁を結び、帰国後も忘れられず、店長に連絡してその猫を譲り受けたいと頼みました。ペットの国際輸送手続きが煩雑で費用もかかりますが、彼は「中国から来た天使」をどうしても自分の家に迎え入れたいと決め、今では毎日一緒に過ごす「家族」となっています。
盛り上がっている「猫カフェ」経済は、「ペット経済」の急速な発展の重要な一分野です。データによると、2025年に中国の都市部のペット(犬・猫)消費市場の規模は3126億元に達し、2028年には4050億元を突破すると予測されます。現在、「ペット経済」は多様な業態を形成し、大型ペット展示会には大勢の人が押し寄せ、ペットをテーマにした関連イベントが次々と開催されています。こうしてペット経済は、商業、文化観光、文化クリエイティブ産業と深く融合し、都市消費を力強く動かす新たな原動力となっています。
出典:解放日報