百年の歴史を持つ目抜き通り「淮海路」が活気を取り戻す鍵ーー高い流動性と消費シーンの再構築

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上海を代表する目抜き通りとして、淮海路は今「小股でたすたすと歩くペース」で劇的なリニューアルを進めています。

ブランドの入れ替わりが活発な「高い流動性」は、同商業エリアの高度化・転換を支える代表的な特徴であり、活力をもたらす源ともなっています。調査によれば、昨年以降、淮海中路商業エリアの新規出店率は25.72%に達し、上海の主要商業エリアの中でも上位を占めています。

「1号店」の国際化・トレンド化・若者に着目

淮海路は、「国際化・トレンド化・若者に着目」という方向性を明らかにしています。2025年だけでも、同商業エリアには計87店舗の「1号店」が登場しました。そのうち、グローバル1号店が3店舗、中国での1号店が20店舗にのぼり、現在の消費トレンドをカバーするラインナップとなっています。

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淮海中路商業エリアの様子 (写真提供・解放日報)

ブランドの「新陳代謝」の面では、2025年、H&Mが全面的にリニューアルした体験型スペース「H&Mスタイルハウス」は、再び淮海中路に登場しました。さらに同ブランドは、大中華圏のリテール事業本部を店舗の上層階に設置することで、店舗とオフィスが一体となった「前店後弁」の運営モデルを構築しました。

ショッピング体験向上の面では、韓国発のアイウェアブランド「ジェントルモンスター」が、内装を大胆に作り変えるリノベーションを頻繁に施すことで「展示会型リテール 」を実施します。一方、中国ブランド「山下有松」は、店舗面積の拡大を通じて、ショッピングを没入型の文化体験へとアップグレードしました。

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東洋の美学を製品のデザインに取り入れた中国ブランド「山下有松」 (写真提供・上海黄浦)

新業態の「インキュベーター」:「モノ消費」から「ライフスタイル消費」へ

現代の若年層のニーズには、「買い物」より「唯一無二の体験」を求める傾向が見られています。こうした背景から、淮海路の東側エリアでは実験的な商業スペースが次々と誕生しています。その代表例は、サステナブルなライフスタイルを追い求める中国初の非典型的商業スペース「HAI550」です。

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国際女性デー期間中、HAI550で開催された「女子女子マーケット」(写真提供・「HAI550」)

HAI550は柔軟な運営モデルを採用し、自ら「高い流動性」を求めています。入居ブランドの年間入れ替え率は約50%で、さらにフロアの20~30%を流動的なポップアップスペースとして活用しています。また、入居条件の緩和や、オンラインで起業するブランドに対し、短期契約や低賃料といった仕組みを整えることで、スタートアップブランドの「試行錯誤」のコストを大幅に引き下げています。これにより、サステナブルファッションブランド「weve2050」のような、ここでの実店舗から他の商業エリアへ複数の店舗展開を果たす成功事例も生まれています。

質の向上の「鍵」:メインストリートと裏路地「消費シーンの連動」

「City Walk」ブームが広がる中、淮海路はいかにして「来街者の数」を持続可能な「消費の増加」へと繋げるかに注力しています。その核心にあるのは、「モノを売る」から「シーン、体験、ライフスタイルを提案する」ことへの転換にあります。

ハード面では、街道沿いのライトアップをリニューアルすることで「光と影のプロムナード」を作り上げます。さらにデジタルプラットフォームを活用して、来街者回遊の動線を最適化し、回遊性と快適性の向上を図っています。

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昨年9月、リニューアルされた淮海路街道沿いのライトアップ (写真提供・解放日報)

また、黄浦区の「第15次五カ年計画要綱」では、メインストリートと裏路地の連携を強化し、「メインストリートの華やかさ」と「裏通りの生活感」で来街者を増やすことが明記されました。

ここ数年、淮海路周辺の裏路地が次々と注目を集め、メインストリートの機能を補完する形で商業エリア全体の消費体験を向上させています。専門家は、メインストリートによる集客、裏路地による滞在促進」という役割分担のもとに、茂名南路や南昌路、成都南路などでは特色のある飲食店やカフェ、バー、カルチャースペースを充実させることで、メインストリートにはない「スローライフ」な体験を補うべきだと提案しています。

淮海路が今再び活気を取り戻す「鍵」は、若者の消費トレンドに適応しながら、「新旧の融合」と「エリア全体の繁栄」を実現することにあります。こうした「メインストリート×裏路地」の連動モデルは、上海が国際消費センターを目指すうえで重要な先行事例となっています。

出典:解放日報、上観新聞