上海の展示会経済が世界の頂点に 国際消費センター都市の建設を後押し
先日開催された「2025国際展示会産業CEO上海サミット」において、上海市は計41の展示会が国際展示業協会(UFI)の認証を取得し、世界の主要な展示都市の中で最多であることが発表されました。
拡大する国際的影響力
上海市商務委員会のデータによると、2025年1月から5月の期間に、上海市では計252件の展示会が開催され、総展示面積は696.35万㎡に達しました。このうち国際展覧会は94件、展示面積が589.86万㎡で、全体の84.71%を占めました。これは2024年の国際展示会における占有率81.62%を上回り、上海の展示会の国際化がさらに進んでいることを示しています。
「加速器」としての効果を持つ展示会経済
展示会産業は経済の「晴雨計」かつ「風向計」とされており、産業や消費に大きな波及効果をもたらします。最近閉幕した「2025上海モーターショー」は、展示会経済の「ロングテール効果」の具体的な現れです。36.8万㎡という巨大な展示会場に、26の国と地域から936の企業が出展しました。1週間の会期で、中国国内外からの来場者数は延べ75万人を突破し、そのうち海外からのプロビジターは延べ4万2000人に及び、97の国と地域に及びました。
さらに注目すべきは「2025上海モーターショー」で新車163車種が発表され、そのうち中国ブランドの初公開車種は100に及び、全体の61.3%を占めました。また、出展された完成車は計1320台、そのうち新エネルギー車は914台で、前回から78.5%の増加となりました。
また、2025年3月26日~28日に開催された「SEMICON 2025中国国際半導体展示会」の盛況も、展示会経済が新たな質の生産力の「アクセル」として機能することを証明しました。10万㎡の展示エリアに、半導体関連の全産業チェーンを網羅する1400社が集まり、参加したプロビジターは延べ18万人となりました。
国際消費センター都市への建設を後押し
展示会経済は、各種の会議や展示会などのイベントの企画・開催を通じて、大量のビジネス・モノ・人・資金・情報の流通をもたらします。
たとえば、6月11日に開幕した第11回上交会(上海国際技術輸出入交易会)の初日には、世博源に出店している飲食店の売上が通常の平日と比べて20%上昇しました。また、昨年の中国国際輸入博の期間中には、来場証明証を提示すれば上海センタービルや黄浦江クルーズなど50以上の文化・観光施設で最大50%割引の優遇を受けられました。今年の上海モーターショーでは「昼は展示会、夜は消費」というモデルを初導入しました。そして、「ビリビリ」や「小紅書」と提携し、文化・観光消費クーポンを配布することで、数十万人の来場者を南京路や張園といった商業エリアへと誘導しました。
開放をDNAとして持つ上海市は、展示会というプラットフォームを通じて世界中の資源と人を集め、その「世界中から客を集める」という流れを、消費の活力を生み出す尽きることのないエネルギーへと転換しつつあります。
出典:解放日報