「中国は世界でも類を見ない市場」 資生堂が加速させる現地化戦略
(写真・CRI)
第8回中国国際輸入博覧会(輸入博)が11月5日から10日まで、上海市内で開かれています。155の国・地域と国際機関が出展するこの展覧会には、日本企業も数多く参加しています。
その一つ、化粧品大手の資生堂中国でトラベルリテール事業の最高経営責任者(CEO)を務める梅津利信氏が、中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の取材に応じ、中国市場への強い信頼と今後の戦略について語りました。
資生堂は、今回の輸入博にあわせて、中国のパートナー企業と共に立ち上げた新ブランドを発表したほか、50点を超える新商品を発表しました。梅津氏は、「輸入博の影響力を、身をもって感じている。新商品やテクノロジーをすぐに市場へローンチでき、認知を得ることができる。資生堂にとって大変メリットがある取り組みだ」と述べ、8年連続の出展の意義を強調しました。
また、中国市場の特性については、「中国の消費者は洗練されており、新しい価値や体験を積極的に受け入れる姿勢がある。政府もイノベーション技術を支える環境を整えている。さらにマーケットの大きさも挙げられる。新しいことに挑戦する意味では、(中国は)世界でも類を見ない市場だ」と話しました。
今後の発展戦略については、「現地企業との協力によるイノベーションに一層力を入れていきたい」と述べたうえで、「今年からマーケティングチームの一部を上海に移し、中国市場に合ったコミュニケーションや商品を素早く展開できる体制を整えている」と語り、現地主導の経営スピードを高めていく考えを明らかにしました。
さらに、中国の第15次五カ年計画を見据えた今後の中国市場の展望として、梅津氏は、「拡大する消費力のなかで新しい価値を生み出し、イノベーションを市場に投入していく必要があると感じている」とし、「この先も中国市場に投資し、中国の美容産業の質の高い発展に貢献していきたい」と意欲を示しました。
出典:中国国際広播電台(CRI)